落し文(おとしぶみ)の上生菓子

 

初夏の山道に、筒状に丸められた葉っぱが落ちている事があります。巻いた手紙の形に似ているので「落し文」「落とし文」と呼ばれています。これは、オトシブミ科の小甲虫が広葉樹の葉を丸めて産卵したもので、孵化した幼虫はこの葉を食べて育ちます。夏の上生菓子としてよく取り上げられる題材で、俳句の世界では夏の季語にもなっています。