雛祭(ひなまつり)の上生菓子

 

雛祭は女の子のすこやかな成長を祈る節句の年中行事です。上生菓子の題材としては、雛飾りに欠かせない、女雛・男雛をモチーフにしたものが多いですが、他にも菱餅、右近の桜、左近の橘、雪洞、鼓などを写したものもありバラエティーに富んでいます。また、中国の女仙・西王母にちなんだ桃や、蛤(はまぐり)・貝合わせにちなんだ意匠もあります。平安時代以来、京都に息づく伝統意匠の「ひちぎり」も最近、全国的に広まってきています。さらに、お寿司やフルーツなどを本物そっくりにかたどった工芸菓子も雛菓子として彩を添えてくれます。