紫式部の上生菓子

 

源氏物語の作者と同じ名前の植物「紫式部」は、秋に光沢のある紫色の小さな実を枝いっぱいにつけます。その気品ある実の美しさからは、平安貴族の優雅な世界へと連想を誘われます。上生菓子のテーマとしても時折見かけます。その意匠としては、緑葉との鮮やかな色彩のコントラストを写したもの、冬、雪の中の澄みきった紫の実の美しさを表したものなどがあります。