すすきは秋の七草のひとつであり、その群れが風になびく光景は心に沁みるものがあります。お月見にも欠かせないもので、収穫物とともに供えます。日本人は、華やかとは言えないすすきにも趣きを見い出し、古来多くの歌や絵画の中に取り入れてきました。和菓子の題材としても人気で、すすきをかたどった焼印で描くのが一般的です。焼くことによって生み出される焦げ色の枯れた味わいはまさにすすきの風情そのものです。