草餅は、よもぎの柔らかい新芽を餅に搗(つ)き込んで作る、高い香りと若草色が特徴のお菓子です。よもぎ餅ともいいます。
3月3日の雛の節句は、草餅の節句ともいわれます。女の子の誕生祝いに母子の健全を祈るため、邪気を払い、疫病を除く薬草を搗き混ぜた餅を贈ったのが草餅のはじまりです。
昔はよもぎではなく、「鼠麹草(ほうこうぐさ)」といわれる生薬の一種を使って作っていました。この薬草は別名「母子草(ははこぐさ)」ともいい、これは春の七草のひとつ、「御形(ごぎょう)」のことでもあります。
しかし、「母と子を臼と杵でつくのは縁起が良くない」として、平安時代ごろからよもぎに代わったとされています。