このところ関東地方は、比較的しのぎやすい気温となり、いよいよ秋めいてきたかなと思っていたところ、今日はまた暑さがぶり返し、水羊羹が無性に食べたくなりました。
夏の訪れとともに和菓子屋さんの店頭を飾る水羊羹は、まさに初夏を告げるお菓子ですが、そろそろ食べ納めの時期となってきましたね。
横浜近辺の和菓子屋さんを4,5軒まわり、品定め。カップ入りのもの、四角く切り分けたもの、青竹の筒入りのものなどいろいろありましたが、平たい四角い容器になみなみと満たされ、艶やかに輝く仙太郎さんの水羊羹に一目惚れし、即決で購入しました。
「板水ようかん(いたみずようかん)」水羊羹製:仙太郎
寒天液に小豆こし餡を加えて煮た後、冷やし固めたお菓子です。
煉り羊羹より寒天や餡の量を控え、煮詰めずに作る水分の多い羊羹です。
付属の木べらで掬って食べるのも一興ですね。
口に含むと、舌の上ですうっと自然にくずれ溶けてゆく絶妙なやわらかさ。
大納言小豆の餡は、さっぱりとした味わいで、あとに残らない上品な甘さ。
これがおそらく、今年最後の水羊羹になると思いますが、真水のうまさが伝わってくる最高の逸品でした。