「萩の舞(はぎのまい)」蒸し羊羹製:秀山庵
粒立ちのよい小豆がたっぷりと入ったつぶ餡に、蜜煮のうぐいす豆を混ぜ、小麦粉を加えて蒸し固めた羊羹です。
こぼれるように咲き誇る萩の花を小豆の粒々で、、萩の葉っぱを、うぐいす豆で写しているように思います。
切る断面によって、萩の表情が刻々と変化するのが楽しいですね。
それにしても小豆がほとんど割れてなく、完全な形が保たれているのが凄いですね。
羊羹を割ってみると、その断面に艶やかな小豆がきれいな形を保持したまま顔を出してきます。
小豆を煮る時に、とても神経を使って、丁寧におこなっているのでしょうね。
女将さんから聞いたところによると、豆が傷つかないように、カゴに入れた状態で炊いているそうです。
ここまで小豆の原形を保ちながら、しかも硬さを残さず、ふっくらと炊きあげられているものは他店ではなかなかお目にかかれません。小豆好きにはたまらない貴重な逸品です。