「みずみずし」薯蕷製:鶴屋吉信
生地の一部を淡いピンク色にぼかし染めた薯蕷生地で小豆こし餡を包み、へらを用い、手技で桃の形をかたどった後、蒸し上げたお菓子です。
夏に収穫するみずみずしい桃を薯蕷でかたどった一品です。
薯蕷饅頭にもいろいろ種類があります。ごく基本的なシンプルな薯蕷饅頭、仕上げに焼き目や焼印を押した薯蕷饅頭、織部饅頭、茶会用の季節の薯蕷饅頭、薯蕷棹物など、時ときで様々な表情を見せてくれます。
今回は桃を主題にした茶席用の薯蕷饅頭です。大和芋よりも、なめらかさにおいて勝るつくね芋を使うことにより、生地がよりきめ細かくなり、菓銘の ”みずみずし” に通じる艶やかな肌質に仕上げています。