5月に薄緑色の可愛らしい姿を見せてくれた柿の花は、梅雨の頃にはひっそりと散り、やがて青い実が徐々にふくらみはじめます。
「青柿(あおがき)」煉切製:みのや本店
緑色に染めた煉切で小豆こし餡を包みまるめ、その上に深緑色の煉切と小豆煉切でかたどったヘタをのせたお菓子です。
青い柿は7、8月のもの。それ以降は、少しずつ色づけていき、季節の移ろいを表現します。
俳句の世界では、熟した朱色の柿は秋の季語、青柿は夏の季語になっています。
まだ熟していない青柿を枝から折り、生け花の素材として使うのも粋ですね。
小ぶりの青柿が青葉の陰からいくつも連なり顔をのぞかせている姿は、夏の隠れた涼味ですね。