「蓮の花(はすのはな)」煉切製:富貴
緑と白にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み、その上面を皿状にかたどり、中央にピンクの煉切製の蓮の花を配したお菓子です。
日本で花と言えば「桜」ですが、仏教で花と言えば「蓮の花」です。
仏様がこの花の上に座し、極楽浄土に最もふさわしい花とされ、お寺の庭の池にもよく植えられています。
花にも劣らない美しい蓮の葉を主役に据えたお菓子です。
中央のへこみに向かって絶妙に変化するぼかしや、袖口のひだ飾りのような葉縁のひらひらが美しいですね。
そんな葉っぱに守られるように、中心で小さく咲いた花も実に精巧につくられています。
花びらの先のツンと尖ったさまや、中央の黄色い花托まで丁寧に表現されていますね。
「蓮は泥より出でて泥に染まらず」