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光琳虎(とらや)

 

2015年10月10日~11月23日まで、京都国立博物館で「琳派誕生400年記念 琳派 京(みやこ)を彩る」展が開催されました。

 

それを記念して、京都国立博物館ととらやさんは共同で特製羊羹「光琳虎」を制作しました。そのリバイバル品を今回、運よく手に入れることができましたのでお届けしたいと思います。

 

 

 

同博物館に所蔵されている光琳筆の墨画「竹虎図」をモチーフにした羊羹で、包装箱にもその絵が印刷されています。

 

 

「光琳虎(こうりんとら)」羊羹製:とらや

尾形光琳が描いた虎の墨絵の濃淡を、煉羊羹の白と黒で見事に表現したお菓子です。

 

 

尾形光琳は、江戸時代中期を代表する絵師で、後に「琳派」と呼ばれる流派を発展させた中心人物です。

 

 

約500年前、室町時代後期に創業した歴史あるとらやさんだけあり、その顧客として光琳の名前も挙げられています。

 

光琳が、当時後援者であった銀座の役人・中村内蔵助に贈るために、とらやさんに特別なお菓子を発注した記録が残っているそうです。

 

 

ではでは、さっそく切り分けてみましょう。

 

 

 

羊羹のどの断面からも美しい虎柄が出現しますが、この複雑な模様を描くのに、いったいどのようにして二色の羊羹を流し固めたのか大いに興味があります。

 

 

切り口ごとに虎斑模様の表情がすべて異なっているのも楽しいですね。

 

 

 

羊羹に定評のあるとらやさんですから、さすがに味の方も抜群でした。 

 

白小豆、小豆、手芒、福白金時の四種類の豆を原料とした、ねっとり濃厚な羊羹は、派手な虎柄にも負けない、しっかりした風味の逸品でした。