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金杯草(岡埜栄泉・新丸子)

 

当図鑑では花を写した上生菓子を多数収録していますが、花の種類にして100種類以上あります。

 

五十音順に挙げてみると

 

葵、朝顔、あざみ、紫陽花、あやめ、一輪草、卯の花、大山蓮華、女郎花、万年青、かきつばた、寒菊、寒椿、寒牡丹、桔梗、菊、夾竹桃、金糸梅、金木犀、葛の花、くちなしの花、鶏頭、コスモス、こぶし、鷺草、桜、桜草、山茶花、さつき花、さるすべり、芝桜、しゃくなげ、芍薬、秋海棠、秋明菊、春蘭、白詰草、沈丁花、睡蓮、すすき、鈴蘭、すみれ、水仙、千両、泰山木の花、橘の花、茶の花、チューリップ、つつじ、椿、露草、つわぶき、鉄線、夏菊、夏椿、撫子、菜の花、南天、ねじ花、野菊、ハイビスカス、萩、蓮、花菖蒲、花水木、はまなす、薔薇、半夏生、檜扇、彼岸花、ひなげし、向日葵、ふきのとう、福寿草、藤、藤袴、二人静、芙蓉、紅花、ほうせん花、蛍袋、牡丹、待宵草、万両、水芭蕉、都忘れ、むくげ、紫式部、木蓮、桃の花、矢車草、藪柑子、山吹、夕顔、雪柳、雪割草、百合、ラベンダー、りんどう、連翹、れんげ、侘助、吾亦紅

 

 

今日紹介するお菓子は、当図鑑で初めてのコレクションとなる「金杯草」を写したものです。

 

 

「金杯草(きんばいそう)」錦玉・羊羹製:岡埜栄泉(新丸子)

下から羊羹、上南羹、錦玉羹の順に円柱状に重ね合わせ、錦玉羹の中に、葉に見立てた四角い緑の羊羹と黄色い煉切製の花を入れたお菓子です。

 

 

「金杯草」は正式には「金梅草」といい、夏に黄金色の花を咲かせるキンポウゲ科の植物です。梅の花に似ており、黄色く輝いて見えることからこう名付けられました。花弁のように見えるのは萼片で、普通は5枚あります。「金盃草」とも表記されます。

 

 

 

円筒形のカップの形で「金杯草」の「杯」を表しているように見えます。

 

透明な錦玉の中に美しい花が浮かび上がる雅な佇まいは、花言葉の「品位」や「気品」に通じるものがありますね。

 

季節柄、水中で涼やかに開花する水中花のようでもあります。