生地を布巾で包み絞る技法を「茶巾絞り(ちゃきんしぼり)」といいます。
シンプルな形ですが、絞る際の力の入れ加減やひねり具合で、絶妙な変化が生まれます。絞った特にできる布巾のしわにより、生地に繊細な筋模様が付きますが、ひとつひとつ異なる筋の表情の違いも楽しめます。
「花菖蒲(はなしょうぶ)」こなし製:鶴屋吉信
紫地の中心に白をのぞかせ、布巾で三角につまみ上げ、花菖蒲の花を表現したお菓子です。
中は、白小豆入りの白こし餡です。
山の峰のようにつまみ上げられた部分の形が、真上から見ると、メルセデスベンツのマークのように見えます。
その峯の根元の部分は強めに押され、くぼみがより深くなっています。
違う角度から見ると、異なった趣になるのが面白いですね。