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藤宴(鶴屋吉信)

 

藤を描いたお菓子もたくさん集めましたが、このお菓子はその中でも最高傑作の一品です。

 

 

「藤宴(ふじうたげ)」薯蕷製:鶴屋吉信 

薯蕷生地でこし餡を包み卵形に丸め、半円状に一部分を緑色に染めます。さらに、紫色に染めたみじん粉で藤の房を描き、にぎやかな宴のように咲き競う藤の花を表現ししたお菓子です。 

 

 

 

清少納言は『枕草子』の中で、”藤の花は、しなひながく、色こく咲きたる、いとめでたし。(藤の花は、しなやかに曲がって長く、色濃く咲いているのがたいそう見事だ。)”と述べています。

(出典:http://www.koten.biz/makura/031/makura037.htm

 

 

繊細に配置されたみじん粉の藤は、まさに清少納言の絶賛する藤そのものですね。