「花筏（はないかだ）」煉切製：金米堂本店
白と薄緑色にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み、木型にて渦巻き状の水紋をかたどります。その際、水中に桜の花びらが没しているように見せるためにピンクに染めた煉切を二か所に付けて押し抜きます。さらに、煉切製の桜花を添え、棹に見立てた黒文字を挿し、花筏を写したお菓子です。
単に桜花をのせるだけでなく、水面に映り込んだ、あるいは水中に沈んだ花びらまで表現されているのがすばらしいですね。
黒文字は最初、池に設置された杭かと思いましたが、斜めに立てられているので、筏を進めるために必要な棹や櫂と解釈しました。