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桜餅(仙太郎)

 

桜餅を食べるときによく話題になるのが、葉っぱも食べるか食べないか。 

 

食感がいいので食べる、もったいないから食べる、あの独特な風味が苦手で食べない、香りだけ楽しんで葉っぱは捨てる・・・などいろいろな意見があると思いますが、私は食べる派です。

 

ある調査によると、8割の人が葉っぱも食べるという結果になったようです。 

 

「桜餅の葉っぱを食す会」というおもしろいサイトがあって、それによると、桜餅に使われる葉っぱの殆どが、伊豆で生産されていて、全生産量の約7割が西伊豆の松崎町産、残りの約3割もほとんど南伊豆産だそうです。 

 

葉は1枚ずつ丁寧に手で摘み取っていくため、背の高い木では作業効率が悪いので、樹高は50センチほどのミニサイズにしてあるそうです。 この高さだと桜の木には見えないですよね! 

 

年間4億枚以上も出荷され、その全てがオオシマザクラという品種で、この品種でなければあの独特の綺麗な色が出ないそうです。 

 

葉は5月〜8月に収穫され、樽の中で半年間塩漬けにされます。 

 

塩漬けにすることで、生の葉っぱには無い「クマリン」という香りの成分が生まれ、桜餅特有の風味を作り出します。

 

このクマリンには老化予防効果や殺菌作用があるといわれる一方で、肝臓に対する毒性もあるそうで、毎日食べ続けるとか、一度に大量摂取するとよくないと言われています。 

 

まあ、春先だけ、桜餅としていただく分にはまったく問題ない量ですけどね! 

 

 

今日は仙太郎さんの桜餅をいただきました。

 

「桜餅(さくらもち)」道明寺製:仙太郎

 

塩漬けにした二枚の桜葉で白い道明寺餅を包んだお菓子です。中は小豆こし餡。

 

餅生地はよくあるピンク色ではなく、生成りの白なので、その地味な色をカモフラージュするために、二枚の葉で包んでいるそうです。

 

葉っぱも是非一緒に召し上がっていただきたいが、二枚とも全部となると、塩味が強すぎたり、消化が悪くなるおそれもあるので、一枚は手で持つ用に残し、手づかみで ”パクリ” ”ムシャリ” と食べていただきたいと、添えられたパンフレットに書いてあります。

 

 

桜葉は大部分は伊豆産のものを使用しているそうですが、仙太郎さんの丹波工場の農場界隈でも桜葉を採取し、塩漬けにして、少量ではありますが、桜餅用として使っているそうです。

 

桜葉のふくよかな香りに、控えめで上品な甘さのこし餡が見事に調和しています。

 

桜の季節が巡ってくるたびに、食べたくなる待望の逸品ですね。