2月に、伊勢丹新宿店で開催されていた「香川デザイン倶楽部」の展示販売会で、菓子木型を4点購入しました。
九州・四国地方でただ一人の存在といわれる菓子木型職人、市原吉博氏の貴重な作品です。
その中から、今回は「鯛と波」をかたどったこの木型を使って、お菓子を作ることにしました。
通常、菓子木型は図柄を彫り込む”ツラ”と呼ばれる木型と、お菓子の厚みを形成する”下司(げす)”というふたつの木型が組み合わさっていますが、今回の木型は”ツラ”のみです。
この木型を和菓子屋さんに持ち込み、特注でお菓子を作ってもらいます。
お菓子作りを担当していただくのは、おなじみの、横浜野毛にある「もみぢ」さんです。
今回は、試作品ということで、白一色のみのものと、鯛と波にそれぞれ赤と水色の着色を施したものの二種類を作ることにしました。
まずは、白から
次に、カラー版
木型の写真を反転させてくらべてみます。
メリハリの効いた彫りのおかげで、鯛の細やかな鱗から波しぶきの一滴に至るまで非常に鮮明にお菓子に写されています。
さすが、この道45年の名人のなせる技ですね。
ただ、やはりお菓子の輪郭と図柄が一致したほうが、お菓子としてのまとまりがよくなると判断し、このツラにあわせて下司板を追加で作成することにしました。
最終完成品はまだもう少し先になりそうですので、今しばらくお楽しみにお待ちください。