「歌舞伎と和菓子の出会い」コンテストの受賞作品を連日お届けしています。
今日は、優秀賞を受けた29店のうちから、「成城風月堂」さんの作品をお届けします。
4作品が1セットになっていますが、1作品ずつ連日で発表します。
「勧進帳(かんじんちょう)」軽羹製:成城風月堂
大納言入り軽羹に栗蒸し羊羹を合わせたお菓子です。
お菓子を先に見せられて、何を連想するかと問われたら、今の季節なら、真っ白い軽羹をまず雪に見立てるのではないでしょうか。
勧進帳にはとうてい結びつきませんが、逆に勧進帳を写していると言われて見てみると、なるほど!と大いに合点がいきますね。
黒地に金糸の梵字があしらわれた弁慶の衣装を、羊羹の黒と栗の黄色で表し、白紙の勧進帳を白い軽羹で表しています。
軽羹の中の大納言の粒は、弁慶の心の中のしこりやわだかまりを表現しているようにみえます。