「ふくさ」平鍋物:柴舟小出
小麦粉、卵、砂糖などを混ぜ、さらに抹茶で緑色に色づけした、とろりと流れるほどのやわらかい生地種を使い、片面だけ焼きます。ポツポツときれいな小穴が浮き立つように焼き上げた後、生地を少し冷まし、焼いた面を内側にして、自家製の粒あんをふくさ包みにしたお菓子です。
まさに春にぴったりなきれいな若草色のお菓子ですね。
まるでスポンジのような、ふわふわふっくらとした質感の生地が特徴ですが、食感は意外にも、もちもちしています。
中につまった、たっぷりのつぶ餡がうれしいですね。
ふくさ(帛紗/袱紗)という菓銘は、「ふくさ包み」に由来しますが、茶道でお馴染みの絹布のことでもあります。
柴舟小出(しばふねこいで)さんは、大正6年創業の金沢の老舗です。