「京鹿の子(きょうがのこ)」淡雪製:菊家
小豆粒餡を紅色に染めた錦玉と淡雪で包み、茶巾絞り仕立てにして固めたお菓子です。
京鹿の子は、バラ科の多年草で、6〜7月に、ピンク色のつぶつぶの小さい花を密生させて咲かせます。
京都の絞り染めの一種で、子鹿の背中の斑点のような模様をぎっしり並べた絞りのことを「鹿の子絞り」といいますが、花の姿がこれに似ているため「京鹿の子」と呼ばれています。
鹿の子絞り
霞がかかったようなふんわりとした、独特の存在感のある京鹿の子の花は、お茶花としても定番の植物です。
京鹿の子のもつ繊細でやさしい“和”の風情を、淡雪と錦玉を使って、見事に表現しています。
錦玉と淡雪が儚くとけたあとに、存在感のある粒餡が口中にひろがり、濃厚な小豆の香りが堪能できるお菓子です。