晩秋に、思いがけなく咲いた梅の花を、詩情豊かに写し取った一品を紹介します。
「返り花(かえりばな)」煉切製:いづみや
薄茶色と白にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包みまるめ、ヘラで枝を描き、紅色の煉切製の梅の花を配したお菓子です。
返り花とは、11月頃の小春日和に、桜、梅、梨、躑躅などの草木が本来の季節とは異なって咲かせた花のことです。
ひとが忘れた頃に咲くので、「忘れ花」といった言い方もされます。「帰り花」とも書き、「二度咲」「狂い咲」ともいいます。
俳句の世界では、冬の季語になっています。
やがて来る厳しい冬のことを思うと、寒中、季節外れに咲いている花の姿が胸に刺さりますね。
(参考サイト:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B0%E3%82%8A%E8%8A%B1 )