「焚火(たきび)」きんとん製:村上
橙色の餡に黄餡を重ねて通しにかけた二色のまじりきんとんを小豆こし餡のまわりに植え付け、枝に見立てた棒状の煉切をのせ、金箔を散らしたお菓子です。
明かりや暖をとるために、集めた落ち葉や木片などを戸外で燃やすことを焚火といいます。
田舎で過ごした子供の頃は、庭や空き地で落葉や枯れ枝を掃き集めてはよく焚火をしたものです。
焚火をしていると、近所の人や通りすがりの人が集まってきて、火にあたりながら世間話をする光景がよく見られました。
現在では、火災予防などの理由であまり見かけなくなりましたが、焚火のあの独特の香り、もくもくと立ち昇る煙、パチパチとはじける音などがなつかしいですね。
微妙に変化する炎のゆらめきを見ていると、懐しい人との思い出がきらめくように浮かんできます。
そうそう、焚火に埋めて焼芋を焼くのも楽しみでした!
こんな楽しい冬の情緒が失われていくのは寂しい限りです。