「雪華(せっか)」鹿の子製:一炉庵
求肥を芯にした大納言小豆の鹿の子の上に真っ白な淡雪をのせ、水色に染めた淡雪羹を雪輪文様に型抜きしたものをのせたお菓子です。
雪輪とは、文様の名前で、雪の結晶に見られる美しい六角形の輪郭を抽象化し、円形に描いた線文様です。
雪輪文様
せっか(雪華/雪花)とは、雪の結晶、または雪の降るのを花にたとえたもので、冬の季語になっています。
雪の結晶は実にいろいろな形があります。 樹枝状、六角形、十二角形、星状、扇形、角柱状、針状、鼓(つづみ)形など。
雪の結晶は、地上からずっと高い雲の中でできた微細な結晶の卵が、ゆっくりと落下しながら周りの水蒸気により成長したもので、どんな形になるかは、上空の温度や水蒸気の量によって決まるそうです。
雪の結晶も上生菓子と同じで、二つとしてまったく同じ形はないことから、それぞれが特別な物として心惹かれるものがありますね。