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雪うさぎ(いづみや)

 

上生菓子コレクターとして効率よくお菓子を収集するために、私は主に次の三つの方法を用いています。 

 

(1)局所集中方式 

(2)途中下車方式 

(3)遠路遥々方式 

 

まず、「局所集中方式」というのは、いろいろな百貨店や専門店が集中しているターミナル駅に出向き、その辺り一帯に点在する和菓子屋さんを片っ端からまわる方法です。 

 

よく行くのは自宅から徒歩圏内の横浜駅です。このエリア内には上生菓子を扱うお店が、高島屋とそごうの中に7店、ダイヤモンド地下街に2店あり、20〜30分もあれば9店すべてを効率よく見て回れるのです。他に、池袋駅、新宿駅などもよく利用しますね。 

 

「途中下車方式」とは、乗り降り自由な定期券をフル活用し、通勤経路上にある和菓子屋さんを効率よく回る方法です。

 

私は東急東横線を利用していて、通勤区間内に19駅あり、そのうちの11駅に上生菓子を扱うお店が22店舗もあるのです。 

 

土曜日は午後から仕事なので、それぞれの駅で途中下車を繰り返し、気に入った和菓子を順に購入しながら出勤します。

 

「遠路遥々(えんろはるばる)方式」は、効率的な方法というわけではなく、1店舗だけ遠く離れた場所にあり、それだけのためにわざわざ時間をかけて行かなければならないという意味で挙げた方法です。

 

今、私が一番注目している「いづみや」さんがまさにこれに当たります。往復2時間もかかりますが、そこまで労力をかけてでも見てみたい食べたい特別なお菓子があるのです。 

 

さて、今日は休日なので、ゆっくり時間をかけて、この遠路遥々方式でいづみやさんに行ってきました。 

 

今回は節分用のお菓子を目当てに行きましたが、節分用だけでなく、早くもバレンタイン用の上生まで出ていましたね。

 

全部で6種類購入した中から、今日はまず可愛らしい一品を紹介します。 

 

 

「雪うさぎ(ゆきうさぎ)」求肥製:いづみや 

白こし餡入りの求肥餅のまわりに氷餅をまぶし、緑の羊羹の耳、赤の羊羹の目を付け、雪うさぎを写したお菓子です。 

 

 

雪うさぎは、白い雪を固めて作った半球形の胴体に、南天や笹、椿などの常緑樹の葉を二枚付けて耳に見立て、南天の赤い実を二つ付けて目にしたうさぎの像です。

 

 

胴体の雪の質感、耳に見立てた葉っぱの緑、南天の赤いクリクリの目など、いずれもリアルに再現された逸品ですね。

 

雪だるまとともに子供のころの郷愁を誘う冬の風物詩ですね。