「薄氷(うすらい)」羊羹製:寿々木
ビターチョコレート入りの羊羹を台にして、その上に氷に見立てた白い薯蕷羹を台形や菱形などに切ってランダムに並べ、隙間に小豆羊羹を流して固め、金箔を散らしたお菓子です。
薄氷(うすらい/うすごおり)とは、春浅いころ、水たまりや水田などに薄く張った氷、あるいは、解け残った薄い氷のことをいい、初春の季語になっています。
しかし、"薄氷"のいかにもひんやりとした語感が、涼を連想させてくれることから、夏季のお菓子の銘としても用いられます。
さて、気になるお味ですが、まず小豆の濃厚な風味が広がり、時間差でチョコレートの香りがふんわり追いかけてくる感じですね。
甘さは控えめで、チョコレートならではの独特なほろ苦さがとても良いアクセントになっていました。
食感は完全に練り羊羹そのもので、もっちりしっとりした感触です。
チョコレートとあんの絶妙な味わいは、コーヒーや洋酒などにもぴったりですね。