「千両(せんりょう)」煉切製:彩雲堂
緑と白にぼかし染めた煉切で餡を包みまるめます。さらに、葉縁のギザギザや葉脈を刻み、赤い艶やかな実を添え、細かく砕いた氷餅を散らして千両を写しています。
「万両(まんりょう)」とともに、正月飾りの切り花として欠かせない「千両」。古くは「仙蓼」と書いていましたが、江戸初期にヤブコウジ科の唐橘(からたちばな)の別名「百両(ひゃくりょう)」に対して、それよりも勝るという意味で「千両」と付けられたといいます。
光沢のある長楕円形の葉は厚く、縁にギザギザがあります。
万両は葉の下に実がつきますが、千両は葉の上に実らせます。
実の色から「草珊瑚(くささんご)」の別名もあり、まさしく珊瑚色をした艶やかな赤い実がよく映えますね。