「千両(せんりょう)」浮島・薯蕷羹製:坂根屋
淡い緑と白の二層の浮島を、雪に見立てた白い薯蕷羹にはり合わせ、赤い羊羹製の粒を添えたお菓子です。
冬景色の中、ひときわ鮮やかな千両の実の鮮烈さを蒸菓子で表した逸品です。
薯蕷羹とは、 蒸して裏ごしした山芋に砂糖を加えて熱しながら練り、 寒天を加えて、型に入れて固めたものです。
「万両」とともに、正月飾りの切り花として欠かせない「千両」。
古くは「仙蓼」と書いていましたが、江戸初期にヤブコウジ科の唐橘(からたちばな)の別名「百両」に対して、それよりも勝るという意味で「千両」と付けられたといいます。
少し侘しさが漂う雪景色の庭で、ひときわ艶やかに熟した千両の実が美しく映えていますね。