「山茶花(さざんか)」煉切製:菊家
ほころびかけた山茶花の花を、薄い桃色と白にぼかし染めた煉切で表現しています。花びらが重なり合っているさまを茶巾絞りによってできるしわで細かく描写し、鮮やかな黄色のそぼろを入れて花芯に見立てています。
ツバキ科ツバキ属なので、椿(つばき)と非常に似ていて見分けるのが難しいですね。
見分け方は、花ではなく、葉っぱで区別すると簡単だそうで、葉縁がギザギザしていたら山茶花で、さらに、葉を光に透かしてみて、葉脈が黒いほうが山茶花、白いほうが椿だといいます。
あと、花弁がバラバラに散るのは山茶花で、花全体が丸ごと落ちるのが椿ですが、この区別法は花が散るまでわからないという欠点がありますが。