上生菓子で紅葉を表現する場合に、ざっくり分けてふたつのパターンがあります。
・一枚〜数枚の葉っぱを煉切でかたどって様々な色に染め分けて表現する方法。 つまり、葉っぱレベルで見た、紅葉の近景を描いたもの。
・山々を染める紅葉を全体として巨視的にとらえ、きんとんで表現する方法。つまり、紅葉の遠景を描いたもの。
今日は後者の方法で表現したいろいろな紅葉山を紹介します。
葉っぱの色合いや、明るさ、あざやかさの違いを比べながら、お菓子の山めぐりを楽しんでみてください。
「深山路(みやまじ)」きんとん製:豊島屋
「深山きんとん(みやまきんとん)」きんとん製:美鈴
「綾錦(あやにしき)」きんとん製:鶴屋吉信
「秋の山(あきのやま)」きんとん製:菊屋
「秋の彩(あきのいろどり)」きんとん製:とらや
「きんとんもみじ」きんとん製:千草庵
「紅葉きんとん(もみじきんとん)」きんとん製:鶴屋八幡
「紅葉(もみじ)」きんとん製:蜂の家
「紅葉重ね(もみじがさね)」きんとん製:とらや
「裾模様(すそもよう)」きんとん製:豊島屋
「紅葉山(もみじやま)」きんとん製:三盛楼
そぼろの色の種類、配色の違い、そぼろの太さや長さの違い、そぼろの水分量、透明感、質感の違い、そぼろの植え付け方の違い、菓銘の違い、中の餡の違いなど、バリエーションは無数に考えられますね。