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初紅葉(菊家)

「初紅葉(はつもみじ)」煉切製:菊家 

胡麻餡を白い煉切で包み四角く整えます。その上に、空色、白、オレンジ色、黄色、緑色、茶色に染め分けた細い線状の煉切をきれいに並べ、緑、黄、赤の三色に染め分けた羊羹製の楓の葉を三枚添えています。 

 

 

秋の色といえば、どんな色を思い浮かべますか? 

 

実った稲穂の黄色、熟した柿の朱色、栗の茶色など、いろいろな色のイメージがありますね。そんな中、なによりも多彩な色変化(へんげ)を見せる木々の美しい紅葉(こうよう)には目を見張るものがあります。 

 

色づいた葉は、ひとまとめにして紅葉といわれていますが、正確には「紅葉(こうよう)」「黄葉(おうよう)」「褐葉(かつよう)」と色に応じて呼び名が異なっています。 

 

赤く色づく紅葉の代表は楓(かえで)、黄色く染まる黄葉の代表は銀杏(いちょう)、そして茶色く変化する褐葉の代表はブナです。 

 

紅葉には、薄紅色、茜色、赤紫色、朱色、真紅、橙色、緋色など。 

黄葉には、黄金色、山吹色、辛子色、緑黄色、レモン色、クリーム色など。 

褐葉には、茶色、こげ茶色、小麦色、榛(はしばみ)色、チョコレート色、きつね色など。 

 

秋の葉色のバリエーションは無数にあり、さながら大自然のパレットといった感じですね。 

 

こんなカラフルな紅葉のイメージを現代的な感覚で、みごとに表現したお菓子です。