「照る葉(てるは)」煉切製:一炉庵
橙色と黄色にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み、一枚の紅葉を手技で写したお菓子です。
丁寧にヘラを当てて刻まれた葉の輪郭は、彫刻のように端正で美しいですね。
横から見ると、とても厚みがあって、葉っぱというより、果実のようにも見えるのがおもしろいです。
秋の晴れた日差しを受けて照り輝いている紅葉を照葉といい、晩秋の季語になっています。
日の当たるところほど早く紅葉しますが、美しく紅葉したものほど、日の光を独り占めして輝いているようにも見えます。
真っ青な抜けるような秋空を背景に、真っ赤に照り映えている紅葉はことのほか美しいですね。