「落葉（おちば）」煉切製：蜂の家
小豆を皮ごと練り込んだ生地を橙色にぼかし染め、薄くのばし葉の形に抜き、木型で表面に葉脈をつけ、小豆つぶ餡を巻き包んだお菓子です。
春に芽吹き、夏の間、太陽の恵みをたっぷりと受け、秋に木の実を稔らせた落葉樹の葉も、本格的な冬を前についにその役目を終える時がきました。
褐色の乾いた木々が、次々と、まるで示しあわせたかのように、一斉に、潔く葉をふるい落としていく様は寂しさの中にも何か達成感のようなものを感じます。
落ちた葉は木枯らしに舞い、冷たい雨に打たれ、水に流され、雪に閉じ込められ、やがて土へ還り、新たな命の糧となるのですね。
