「木枯(こがらし)」きんとん製:ちもと
黄身餡のそぼろを小豆つぶ餡のまわりに植え付け、その上から小豆の粉末を散らしたお菓子です。
卵の濃厚な香りが立ち上る風味豊かな黄身餡と、小豆つぶ餡のしっかりとした甘さのバランスが見事でした。
上からふりかけてある粉末は、きな粉かと思いましたが、小豆の粉末だそうです。
余談になりますが、小豆の粉末といえば、平安時代の上流階級の女性たちは、これを洗顔料として使っていたそうです。小豆などの豆類には泡が立つ成分、サポニンが含まれ、肌の汚れがよく落ちるといいます。
木枯らしは、冬の到来を告げる北風です。
冬の初め、気圧配置が西高東低型になった時、大陸で発達した高気圧から冷たい風が吹き付けます。
木枯らしは、その名の通り、草を枯らし、木の葉を散らし、天地を荒涼とした冬の景色に塗り替えてゆきます。