「籬の菊(まがきのきく)」栗餡製:両口屋是清
風味豊かな栗餡で小豆こし餡を包み、菊形に押したお菓子です。中央に金箔が散らしてあります。
秋の二大風物、栗と菊が見事に合体した作品です。材料は栗、姿は菊花、そして色合いと、きめの粗い質感で籬を表しているように見えます。
気品と清香に富む風格の高い菊花と、秋独特の渋い色合いが相まって、落ち着きのある「和の心」を感じる逸品ですね。
籬(まがき)は、難しい漢字ですが、竹や柴(しば)などで、目を粗く編んで作った垣のことです。
籬と菊を組み合わせた意匠は、籬菊と呼ばれ、蒔絵をはじめとする工芸品や焼き物、和服の文様としても人気で、よく見かけます。
茶碗 御本手 籬菊(小倉寅介作)
(出典:詩華 http://kaki.ocnk.net/ )