「豊年(ほうねん)」煉切製:ちもと
黄金色に染めた煉切で小豆こし餡を包み、たわわに実った稲穂の姿を彫り込んだ木型で抜いたお菓子です。
「豊年」とは、五穀、その中でも特に稲の実りのよいことを意味します。
春に籾種(もみだね)を下ろしてから、過酷な夏を過ごし、台風や豪雨を乗り切り、秋の取入れを迎えるまで、ひたすら稲の無事を願い、適度な雨と穏やかな天気に恵まれるよう祈り、ようやく実りの時を迎えることができるのです。
この「豊年」をはじめ、「豊作」「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」といった言葉には、農家の方の作況に対する強い思い入れが込められていますね。