「秋の空(あきのそら)」薯蕷製:鶴屋八幡
小豆こし餡入りの薯蕷饅頭に黒胡麻を並べ、すすきの焼印を押したお菓子です。
不規則に並んだ黒胡麻は、鳥の群のように見えますね。
南からやってきた渡り鳥が子育てを終え、再び南方に帰っていく姿を写しているのでしょうか。
群をなして大移動していく鳥たちを、秋風に揺れるすすきたちが下から見上げながら手を振っているようです。
ひとつひとつ手作りのため、胡麻の配置や、お饅頭の形、焼印の濃さなどもお菓子ごとにすべて異なります。
こちらの胡麻はすすきの根元の方向に落ちていっているように見えるので、鳥というより秋の虫のようにも見えますね。
いろいろな表情を持ったお菓子に囲まれると、想像力がたくましくなるようです。