「きのこ」小倉製:田園調布あけぼの
求肥生地を囲むように小倉餡で包み、黄色く染めた煉切を小田巻(おだまき)を使って細い麺状に加工したものを三本のせます。最後に、煉切で作ったきのこを添えて完成です。
森林に恵まれた日本では、「きのこ」は晩秋の貴重な山の幸ですね。
種類がとても多く、それぞれに独特の風味がある一方で、猛毒をもつものも少なくなく、毎年のようにきのこ中毒のニュースが世間をにぎわします。
「きのこ」は本来「木の子」の意味で、漢字で書くと、「茸(きのこ)」と「菌(きのこ)」の二種類があります。
傘のない岩茸(いわたけ)や木茸(きくらげ)などが「茸」、松茸(まつたけ)、椎茸(しいたけ)など、傘のあるものが「菌」と書きます。
今では人工栽培のきのこが年中出回っているので、松茸以外のきのこで季節感を感じることはなくなりましたが、それでも天然もののきのこの美味しさを知ってしまうと、毎年この季節を心待ちにしてしまいます。