「なでしこ」淡雪羹製：菊家
ピンク色に染めた錦玉をなでしこの花形に抜き、泡雪羹の上に敷きつめています。側面に埋め込まれた黄緑色の錦玉は葉っぱを写しているのでしょうか？四角い真っ白な姿が端正でとても美しいお菓子ですね。
きらきら輝く錦玉の質感からは、しっとりと雨に濡れたなでしこのイメージが浮かびます。
雨が似合う花の代表格は紫陽花ですが、なでしこのあの小ぶりで、繊細な花びらの雰囲気も、しとしと降る雨に似合う感じですね。
なでしこは秋の七草のひとつなので、秋に咲くイメージがありますが、実際は6月頃から咲き始め、開花期間が一部梅雨時期と重なります。
雨の中、しとやかに落ち着いて咲くなでしこの姿を見ると、梅雨の鬱陶しさも忘れさせてくれるようです。
