「なでしこ」煉切製:田園調布あけぼの
ピンク色と白にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包み花びらをかたどり、花の縁に細かいぎざぎざを刻みます。さらに、白とピンク色にぼかし染めた煉切生地をなでしこの花の型で抜き、黄色いそぼろ製のしべをのせたものを添えたお菓子です。
なでしこは七月頃が最盛期なので、現実的に は夏の花となっていますが、秋の七草のひとつになっていますし、秋の季語でもあります。
花びらの先が細かく糸状に裂けているのが特徴で、薄紅色の可憐な姿はたおやかと称されます。
『枕草子』の中で清少納言は、「草の花はなでしこ」と、日本の花の中でなでしこが一番よいと愛でています。
昔から日本人に愛されてきた人気の花の魅力を、今日は素敵なお菓子でお楽しみ下さい。