「夕焼け(ゆうやけ)」外郎製:甘春堂
橙色や茜色、薄紅色にぼかし染めた外郎生地で白こし餡を巻き包んで、秋の夕焼け空を写しています。
夕焼けは四季を通じて見られる現象ですが、夏の日照りの頃には壮大な夕焼けが見られることや、夕方の時間が長いことなどから、俳句の世界では、単に「夕焼け」といえば夏の季語になっています。
夏以外の夕焼けは、「春の夕焼け」「秋の夕焼け」「冬夕焼け」というように、季節の名前を加えてそれぞれの季語にします。
夏の夕焼けがダイナミックで、大空を長々と彩るのに対して、秋の夕焼けは、空気が澄んでいる分、とりわけ美しいのですが 、一瞬で広がり、たちまち消えてしまうので、儚さやせつなさ、寂しさのイメージを伴いますね。