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木賊(福壽堂秀信)

 

「木賊」は難読漢字ですが、「とくさ」と読みます。 

 

常緑性のシダ植物で、茎は枝分かれせず、直立します。観賞用に 庭に植えられたり、生け花などにも用いられます。

 

 

木賊の「賊」という字は、「賊が忍び込む」とか「海賊」「盗賊」などでおなじみなので、「ぬすむ」「どろぼう」といった悪いイメージのある漢字ですね。 

 

「木賊」の表記は漢名に由来するもので、「木をそこなう」「すり減らす」という意味です。 

 

木賊の茎は固くざらついているため、乾燥させて、木材や刃などを研磨するのに用いられました。そのことから、砥ぐ草と書いて「砥草(とくさ)」とも書きます。 

 

秋に刈り取ることから「木賊刈る」は秋の季語になっています。

 

「木賊(とくさ)」薯蕷製:福壽堂秀信 

 

名月の季節は木賊刈りの時節でもあります。まんまるの薯蕷饅頭で暗に名月を示しているようですね。