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葛の花(ちもと2)

「葛の花(くずのはな)」きんとん製:ちもと 

緑色に染めたそぼろを小豆つぶ餡のまわりに植え付け、赤く染めた煉切の粒を散らし、葛の花に見立てています。 

 

 

秋の七草を写した上生菓子を7種類揃えるのが恒例となっていますが、葛の花を描いたお菓子が極端に少なく、毎年苦労しています。

 

今年も、あちこち相当探し回って、それでも見つからなかったのに、意外にもあっさり、しかも身近なお店で見つけることができました。

 

そのお店は職場から比較的近いので、2〜3か月おきくらいに通っていて、しかも2週間前にも行ったばかりだったのです。でも、その日があいにく臨時休業で、もし、通常通り営業していたらその時にすでに手に入っていたのでしょうね。

 

でも、いずれにしても、まめにちょこちょこ顔を出して商品のリサーチをする大切さを痛感しました。 

 

時には、目新しいお菓子が見つからず、収穫のない場合もありますが、それでも、とびきり素敵な意匠や、珍しい主題のお菓子を発見した時の喜びを思うと、やはり地道なフィールドワークは欠かせませんね。 

 

 

葛の花言葉は、「治療」「芯の強さ」「恋のため息」。 

 

葛の根っこは、いわゆる葛根湯(かっこんとう)の原料で、解熱薬・鎮痙薬として、風邪などの熱性の病気や肩こりなどに用いられ、また、花も眩暈や悪寒に効くことから「治療」。 

 

葛の生命力は強大で、どんな荒地でもめげずにどんどん繁殖し、驚くほどのスピードで広がっていくことから「芯の強さ」。 

 

そして、「恋のため息」という意味深な花言葉はどこから来ているのでしょうね?