「 酔芙蓉(すいふよう)」 薯蕷羹製:秋色庵大坂家
紅色の梅餡を薯蕷羹で包み、茶巾絞り仕立てにし、酔芙蓉を写したお菓子です。
酔芙蓉とは芙蓉の変種で、朝、咲き始めは白いが、昼間には淡い紅色になり、さらに時間が経つにつれて徐々に濃くなり、夕方に紅色に変わるというおもしろい花です。
まるで酔っぱらって赤くなっていくように見えることから、「酔芙蓉」といわれています。
このお菓子は、そんな酔芙蓉の花色の変化までも絶妙に表現されているのです。
薯蕷羹の厚さが部位によって異なるため、見る角度を変えると、中の紅餡の透ける度合いが増し、まるで酔芙蓉が色づいたように見えるのが楽しいですね。
断面を見ると、梅餡のきめの細かい美しい紅色が目を引きますね。左右で薯蕷羹の厚さが違うのもはっきり見て取れます。
梅餡のさっぱりとした甘さと濃厚な山芋の香りが楽しめる逸品です。
酔芙蓉の実際の色の変化を時間を追って詳細に記録したサイトを見つけました。参考までに、お借りして掲載します。
午前9時36分
午前11時57分
午後1時57分
午後3時33分
午後4時24分
(出典:季節の草花 http://www010.upp.so-net.ne.jp/kusabana/ )