「秋津(あきつ/あきづ)」こなし製:両口屋是清
黄色と橙色にぼかし染めたこなし生地を薄く長方形に伸ばし、袖形に二つ折りにして小豆つぶ餡を包み、とんぼの型を押したお菓子です。
「秋津」とは、とんぼのことで、奈良時代頃に使われていた最も古い呼称です。
夕陽に真っ赤に染められた空を、一日の終わりを惜しむかのようにしみじみ飛んで行く赤とんぼ。
赤とんぼを見かけるようになると、まるでその色が乗り移ったかのように、木々や野の草が徐々に色づいていきます。
夏の青さを、秋らしい赤に変えていく赤とんぼはさながら秋の使者のようにみえますね。
秋の夕焼は夏の夕焼の強烈な色とは違い、どこか寂しさを伴ないます。