「浜茄子(はまなす)」煉切製:森八
うす紅色と白にぼかし染めた煉切で小豆こし餡を包みまるめ、手技にてはまなすの花をかたどったお菓子です。
はまなすは、浜辺に咲き、果実が梨に似ていることから「浜梨(はまなし)」とよばれていましたが、音が転じてハマナスとなりました。「浜茄子」とも書きますが、茄子とはまったく無関係です。
6〜8月頃、濃い紅紫色の五弁花を咲かせ、俳句の世界では晩夏の季語になっています。
花は見た目こそ素朴ですが、バラ科の花だけあって香りは非常に華やかで芳しい。
以前に、北海道旅行に行った時に買ったはまなすの香水「はまなすの調べ」です。
ほの甘く清々しい香りは、北の大地を吹き渡る浜風のようにとても爽やかです。
はまなすの蕾は乾燥させ、そのまま入れた花茶として飲用に用いられ、また、果実もローズヒップティーの原料になります。
日本では東北〜北海道の浜辺が自生地で、特に夏の知床半島や襟裳岬のはまなすの美しさは有名ですね。北海道の「道花」にもなっています。
そろそろ見納めのはまなすですが、名残惜しみながら、ローズヒップティーと一緒に美味しくいただきました。