「すいかどろぼう」薯蕷製:小ざくらや一清
薄い緑の地に濃い緑の縞模様、夏に欠かせない柄ですよね。ひとつひとつ手作業で丹精込めて描かれたものです。
ブタのしっぽのように可愛くクルンと巻いたヘタもリアルです。
さっそく切り分けてみましょう。
色鮮やかな切り口はみずみずしく、清々しい香りが涼を運んできてくれるようです。
種に見立てた黒胡麻は、サイズ感といい、つや感といい、配置といい本物そっくりですね。
すいかはほとんどが水分なのでお菓子にするのはとても難しそう。すいかの風味を出すために、餡の中には大量のすいか果汁が投入されているそうですよ。
また、果肉の自然な色あいが損なわれないように、餡を炊き上げる時にも細心の注意を払っているとのこと。
菓銘は最初は「すいか饅頭」だったそうですが、いまひとつインパクトに欠けていたので、大胆に「すいかどろぼう」と改名されました。
さらに、デザイナーに依頼してこのお菓子のイメージキャラクターまで作ってしまう念の入れよう!
名古屋弁がどえりゃあ面白いがやぁ〜(笑)
「小ざくらや一清」さんは明治45年創業の100年以上続く名古屋の老舗和菓子屋さんです。
現在のご主人は4代目ですが、格式にとらわれることなく、親しみやすいお菓子を創り出し、和菓子のすそ野を広げる努力をされているのは素晴らしいですね。