「遠花火きんとん(とおはなびきんとん)」きんとん製:俵屋吉富
小豆つぶ餡のまわりに、色とりどりの短めのそぼろを植え付け、遠花火を写したお菓子です。
夏の夜空に咲く大輪の花々
煌めく極彩色の光
湧き上がる煙に火薬のにおい
腹の底にドーンと響く轟音
見物客の歓声や熱気
本来の「花火」は華やかで躍動感あふれるものですね。
それに対して、「遠花火」は遠いところに見える花火のこと。
音はないか、かすかに聞こえる程度
大きさも小さく、光も淡々しい
消え去るはかなさ
夢のようなおぼろげな感覚
終わりゆく夏の寂しさ
など
また違った情感を呼び起こしてくれる逸品ですね。