「水鏡(みずかがみ)」錦玉製:文銭堂本舗
錦玉で大納言の鹿の子豆と求肥を六角柱状に固め、水面を表現しています。
水面は、人類史上最も古くから用いられた自然の映し鏡です。水面に物の像が映って見えることを水鏡(みずかがみ/すいきょう)と言います。
古代中国においても瓶や水盤に水を張って覗き込む水鏡が使われていました。
鏡が発明された後でも鏡を所有できたのは一部の人に限られていて、ほとんどの人にとって水面は自らの姿を確かめられるほぼ唯一の手段であったといいます。
このような自分の姿を見るための水鏡以外に、大自然の中で、穏やかな水面が周囲の山々や空などの風景を、まるで鏡のように映し 出す様子もとても印象的ですね。
どちらが本物で、どちらが水面か一瞬分からなくなるような、あまりにも美しい水面の映像には思わず見入ってしまいます。
このお菓子の中央に白く存在する求肥は、空の雲を映したものでしょうか?それとも、真っ白なスイレンを映したものでしょうか?それとも。。。