「水涼(すいりょう)」錦玉製:村上
上は透き通った錦玉の中に赤や黄色に染めた羊羹片や小豆を沈めています。下は寒天にカルピスを加えた純白のカルピス羹になっています。金箔をちょろっと散らすだけで、加賀百万石の金沢らしいお菓子になりますね。
甘酸っぱい爽やかなカルピスの風味が、透明感あふれる錦玉の姿によく合います。
このお菓子、昨年は確か「夕涼み(ゆうすずみ)」という菓銘で出ていました。ほとんど同じ意匠で年によって名前がかわるのも面白いですね。
このお菓子の特徴は、何といっても日本が世界に誇る、世界初の乳酸菌飲料「カルピス」が使われていることです。
カルピスといえば、子供の頃、化学の実験のように、いろいろな液体と混ぜて、スペシャルなオリジナルドリンクを作るのにはまったことがありました。
普通は高濃度の原液を水で3〜5倍に薄めて飲みますが、水のかわりに、牛乳やオレンジジュース、サイダー、紅茶などと混ぜたり、冬はお湯で割ったりと、いろいろ楽しみながら飲んだ懐かしい思い出があります。
さて、このお菓子、何の光景を写しているのでしょうか?夏向けのお菓子は青や緑系が多いのですが、この赤、黄、茶色の配色は、夏というより、秋の紅葉のような色合いですよね。
私には、こんな睡蓮のイメージが浮かびました。
みなさんはどんな風景が浮かびますか?