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打ち水(とらや)

「打水(うちみず)」きんとん製:とらや 

葛を加えた水羊羹を芯にして御膳餡(小豆こし餡)をまるめ、そのまわりに白小豆餡のそぼろを植え付け、水色に染めたさいの目状の錦玉を散らしたお菓子です。昭和60年(1985)に初めて創作されました。 

 

夏の暑い日、埃(ほこり)を鎮め、涼を呼ぶために門前や路地、庭などに水を撒(ま)くことを「打水」といいます。

 

照り返すような炎暑に水を打つと、石畳や飛び石が濡れ、木々の滴(しずく)が涼を運んでくれます。 

 

お客様を迎える夏のおもてなしですね。 

 

お菓子の涼しげな色かたちが、打水の後の清涼感を思わせ、ひんやりとなめらかな食感が印象に残る逸品でした。